アクセルとブレーキの踏み間違えなどの高齢者による交通事故が多発している問題について

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最早社会問題ともなっているこの問題について書こうと思います。

もしかしたら、特定の層を攻撃するような内容になってしまう恐れもあるので、一度は書くことをためらったのですが、「事なかれ主義」「日和見主義」で先延ばしにしていてもこの問題は解決しません。国民の人命・人生に関わる問題なのです。

総務省の統計(今年9月時点)によれば、日本高齢者の割合は3,461万人で総人口の27.3%を占めており毎年記録を更新し続けております。
日本は高齢化社会への一途を辿り、交通事故以外にも年金問題など多くの問題を抱えています。

人命に関わる以上、相手が高齢者だからと大目に見ている場合ではすでにありません。「老人は敬わなければ」という人もいますが、自分や身内が事故に巻き込まれる可能性、或いは身内が加害者になる可能性を考えられればそんなことは言っていられないでしょう。

まずは高齢者事故の実態について書きます。

高齢者の起こした死亡事故の例

一般的に高齢者はこれまで被害を受ける側のイメージが強い気がしますが、近年多発しているのは、『高齢者が加害者となってしまう死亡事故』です。

ニュースでは高齢のドライバーが「アクセルとブレーキを踏み間違えた」などとしてコンビニに突っ込んだりという事件を度々見かけます。

記憶に新しいのは、今年10月、神奈川県で87歳男性の運転する軽トラックが小学生の命を奪った事故です。その他の例を以下に挙げます。

  • 2016年3月、群馬県で73歳男性の運転する乗用車が児童の列に突っ込む
  • 2015年7月、新潟県70代男性の乗用車が、70代女性の軽トラックと衝突。男性は認知症。
  • 2015年5月、宮崎県で73才男性(認知症の症状有)の運転する軽乗用車が歩道を700m逆走し、女性2人死亡、男女4人怪我
  • 2014年6月、北海道で70代女性が交差点での運転を誤り、3人が死亡
  • 2013年8月、66才男性が運転する車に引かれ運転者の孫2人死傷。

他にも事故の情報はたくさんありましたが、情報元のニュースサイトの記事が削除されてるものが多くありました。加害者が『認知症だったから』などの理由で削除されたとみるべきでしょうか。

またこれらのような事故に対する判決には、死亡事故を起こしたにも関わらず執行猶予など、遺族にとってはとても納得できない判決が下されるケースもあるようです。

高齢者の運転への過信

平成23~26年の『高速道路の逆走件数』は739件。その内7割が65歳以上の高齢者でした

こんな事件もありました。2007年と割と古い事件でしたが、82才男性が高速道路を10km逆走し、中央分離帯に衝突。警察に対し「事故も違反もしたことはない。おれは悪くない」と繰り返しのたまったそうです。

こちらの画像を見てください。

出典:内閣府/

死亡事故の割合と『事故を回避する自信』とやらの年齢が正比例しています。

死亡事故死者数の少ない若い世代ほど、事故を回避する自信があると答えた人が少なく、死亡事故死者数の多い高齢者世代ほど、事故を回避する自信がある人の割合が多いと言う事がこのグラフに表れています。

認知症・老化が起こす事故

2015年6月に行われた日本老年医学会の会合では、「65歳以上の高齢ドライバーの6割が中等程度の認知障害」を抱えていると報告されました。また、全国の死亡事故件数は2004年以降下がり続けておりますが、反対に高齢者による死亡事故は増え続けているのです。

また、1万人の高齢者を対象に実施した調査では、男性は85歳以上でも4割が車の運転をしているという結果でした。

事故が多発する交差点での高齢者の運転特性を調べた実験では、右折する際に対向車の切れ目を見切る判断が、若者に比べて0.7秒遅いという結果になりました。これは対向車の進んでくる距離にすると12mも近くに迫ってから曲がっていることになるとのことです。

また高知工科大学の朴客員教授が、脳ドッグを受けた4000人を対象に交通事故を起こしたことがあるかアンケート調査し、合わせて脳の画像を撮りました。すると脳の血流が悪くなると起こる白質病変が脳の両側にある人は、無い人に比べて1.6倍事故を起こす割合が高くなっていたそうです。

2015年道路交通法改正

現在75歳以上は3年ごとの免許更新時に認知機能検査が義務付けられています。「認知症の疑いがある」とされた場合、医師の診断を義務付、結果によっては免許停止や取り消しになります。

しかしこれは甘すぎます。高齢者世代の反発を怖れて『日和見』しているのが見え見えですね。3年ごとの認知機能検査と言いますが、そんな長い期間に認知機能が低下することは十分に考えられるはずです。

運転免許の自主返納

全国各地の警察は地域住民と共に高齢者に対し、運転免許の自主返納を呼び掛けています。

また各自治体では、運転免許を自主返納すると希望者に『運転経歴証明書』を発行して交通機関や買い物の優待サービスが受けられる取り組みを行っています。

しかしそれにも関わらず、全国の高齢者の免許自主返納率は2%弱に留まっています。「免許がないととても不便。やっていけない」「まだあと2~3年は大丈夫だ。」いうのが高齢者の反応だそうです。

中には「自分もいつか事故を起こすかも知れないから。」と運転免許を自主返納する高齢者の方もいるようです。こういう方はとても聡明だと思います。「君子 危うきに近寄らず」という言葉があるように、賢さを持った方は未来に起こるかも知れない禍災を予め回避できます。

例えるなら『歩きスマホを規制する広告』が、『歩きスマホ』をしていない人間の目にしか入らないのと同じです。『歩きスマホ』をしている人間が「今までに事故を起こしたことがないから平気。」というようなものです。

「まだあと2~3年は平気だ。」とはなんでしょうか?2~3年したら自主返納するという意味なのか?交通事故を起こすのが2~3年後ということなのか?

交通事故を起こした人間は皆、「おれは今日事故を起こすぞ。」と思って起こしたわけではありません。
「自分は大丈夫。」と思っていた人間が、ある日ある瞬間突然事故を起こすんです。そして時に人の命を奪ってるんですよ。

実際に免許を自主返納しようかと考えていた矢先に死亡事故を起こした高齢者の方もいるのです。

まとめに

子供の頃、遊んでいる時に、誰もが親に「そういう事は危ないから辞めなさい」と一度は言われたことがあるはずです。「平気平気!」と言ってそれを続け、結局事を起こして「だから言ったでしょう?」と叱られるのは『言う事を聞かなかった子供』です。

今の高齢ドライバーは『言う事を聞かない子供』とよく似ています。

「認知症になったら自主返納する。」と言う方。認知症はある日突然家にいる時に、自分で「たった今認知症になった。」と自覚できるものでしょうか。私はまだ高齢者ではないのでわかりませんが、恐らく違うのではないかと思います。

私は両親が65才を過ぎたら、運転免許を自主返納させます。

親・祖父母に運転を続けている高齢者がいる人は早い内に返納させるべきです。「考えてはいるけど無理にはできない。」と言われる方。今まで真面目に一生懸命働いてきて、老後を平和に送るはずだった親や祖父母が、ある日突然事故に巻き込まれたり、或いは加害者として他人の人生を奪ってしまう事になったら、とは考えませんか?

『日和見』できる問題ではないのです。

「もう、お父さんったらー。事故起こしても知らないからね!」

いいえ、最悪の場合、知らないでは済まないのです。

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